耳で聞いて発音することをやめる
ネイティブに理解されない日本語英語から抜け出せない原因の一つに、耳で聞いて発音しようとしていることがあります。
耳で聞いて発音しようとすることには、大きなデメリットがあります。
耳で聞き取る力には、個人差が大きいことと、正確に音が聞き取れても、それを正しく発音できる保証はないことです。
耳で聞いたとおりに発音しているつもりでも、いざ英語を話す場で理解されずにショックだったこともあると思います。
では、どうやって英語の発音をすれば良いのでしょうか。
口の形と舌の位置を徹底的にたたき込む
正しい音を出すためには、チューニングが必要です。
チューニングされた楽器からは、正しい音がでるように、正しい形の口と、舌の位置を覚えていれば、口から出てくるのは、正しい音のはずなのです。
日本語で話をする時には、あまりにも自然になりすぎて、自分がどんな口の形をして、舌をどの位置に置いて、または移動させて話しているかを意識しません。それは、長年日本語で話し、聞いて、さらには先生や親が間違っていれば訂正してくれる環境があったからです。
英語で自然に身につくのを待つとしたら、同じだけの長い年月と、英語で会話ができる環境が必要になります。
しかし、発音は「技術」です。
技術なら、方法を学べば、効率良く身につけることができます。
ピアノやギターを弾くことができるようになるのは、ある音を出すためには、どの鍵盤を、弦を弾けば良いのかを習い、正確に覚えるからです。
同じ様に、発音をするための口の形と、舌の位置、時には歯の位置や舌の移動方法を覚えることで、発音はできるようになります。
技術として覚える発音方法のメリット
カタカナ英語を忘れることができる
あるアルファベットの単語として使われる際の発音のために、どういった口の大きさに開き、どの位置に舌を置き、どうやって息を吐き出すのかを覚えたとします。
すると、そのアルファベットを含む単語=特定の口の形と舌の位置という図式が頭の中に浸透します。
単語を見ると、ついカタカナに変換して発音していた頭の中の回線が、単語を見ると、口の形と舌の位置を考える回線へと変わるのです。
技術として身につけた発音方法は、カタカナ英語を忘れさせてくれます。
カタカナでの発音は、どうやっても英語の発音と等しくなることがないことに気が付き、カタカナ表記がいかに英語の発音に悪影響を与えていたのかに気付くことになります。
リスニング力が劇的に向上する
自分で発音できるようになってはじめて、正しい音を瞬時に聞き分けることができるようになります。
正しい口で発音できるようになると、今までどうして英語の音が聞き取れなかったのか不思議なほどに聞こえるようになります。
耳で聞いているだけでは、聞こえているようでどこか曖昧だった発音が、自分の口から発される音として認識された途端に、自分の脳が理解する音になるのです。
話すことが怖くなくなる
発音技術を覚えるために、口の形をあれこれ変えていると、口を尖らせたり、舌を突き出したりすることに自然と慣れます。
また、本当にこんな口の形をして英語圏の人は話をしているのかと気になり、動画をチェックしてみると、本当に舌を突き出していることに驚いたり、こんなに口を開いていいんだな、と自分の口の使い方を改める良い機会になります。
発音は、口と舌という楽器をつかって奏でる音です。
演奏技術は、練習で身につけることができます。
耳で聞こえないからと悩んでいた方こそ、この方法で英語の発音を身につけてみて下さい。
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